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仏実験50年 アルジェリア会議出席へ 被爆者の橋爪さん

■記者 馬上稔子

 フランスの核実験開始50年に合わせ、核実験場のあったアルジェリアで22日から、放射線被曝(ひばく)の被害について考える国際会議がある。日本から被爆者の橋爪文子さん(79)=東京都町田市=らが参加し、被爆体験を訴える。

 会議はアルジェリア政府が主催し、2007年に続き2回目。各国のヒバクシャや研究者、平和運動家ら数百人規模の会議となる見通し。核実験がもたらす人体や環境への影響、被害者への法的補償などについて2日間にわたり議論する。

 14歳のときに爆心地から約1.5キロの広島貯金局(現広島市中区千田町)で被爆した橋爪さんは、自身の体験を記したフランス語版小冊子を携えて現地入り。27日まで滞在し、会議後は核実験場の跡地を視察する。「核の恐ろしさを伝え、原爆投下は人類最大の罪悪だったと訴えたい」と話している。被爆2世の木原省治さん(61)=広島市佐伯区=も同行する。

 フランスは植民地としていたアルジェリアのサハラ砂漠で1960~66年、計17回の核実験を実施。昨年12月、被害者への補償法が成立している。

(2010年2月12日朝刊掲載)

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