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連載・特集

被爆の実態 写真で訴え ジュネーブで原爆展開幕

 核拡散防止条約(NPT)再検討会議の第2回準備委員会に合わせ、会場の国連欧州本部で22日、被爆の実態を伝える原爆展が始まった。 (ジュネーブ発 田中美千子)

 日本被団協や日本原水協などの主催。準備委会合が開かれている会議ホールの前に、広島、長崎の原爆被害を捉えた写真ポスターを約30枚、パネルに張り出した。通り掛かる各国代表に直接アピールする狙いがある。大やけどを負った被爆者、焦土と化した街並みなど、被爆直後の惨状を伝える。

 開会式では、広島原爆で、爆心地から約2・3キロの牛田町(現広島市東区)で被爆した日本被団協の藤森俊希事務局次長(69)=長野県茅野市=があいさつ。「核兵器廃絶を求める動機は、核兵器が何をもたらすのか認識するところから生まれる」と述べ、原爆の脅威を深く理解するよう求めた。

 会場では、広島県原水協から派遣された被爆者の佐久間邦彦さん(68)=広島市西区=たちが案内役を務めた。原爆展は26日まで。24~26日はジュネーブ大でも開く。

(2013年4月23日朝刊掲載)

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