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国際交流これからも 広島文化財団 奨励賞3人表彰

■記者 衣川圭

 広島国際文化財団(山本信子理事長)の「第12回国際交流奨励賞」の表彰式が17日、広島市中区の中国新聞ビルであった。財団の評議員が、国際交流や平和活動で活躍する3人に、表彰状と奨励金10万円を贈った。

 受賞した福山市の能楽師大島衣恵さん(35)は2009年12月、英国ロンドンなど欧州4都市で英語能を公演した。表彰式で大島さんは「伝統芸能は外国人の心にも届くと分かった。多くの人が能に親しめるよう活動を続けたい」と決意を新たにした。

 14年前から毎夏、平和記念公園(中区)の原爆供養塔を清掃しているフランス人オディール・ルオーさん(75)は、知人の画家山本美次さん(61)=廿日市市=が代理で出席。ルオーさんの「心の中の平和の種を育てるのは私たちです」とのメッセージを紹介した。

 東区出身の中山実生(みおい)さん(32)は、インド南部に路上生活の子どもを支援する学校を設立し、子どもと原爆劇の上演を続ける。中国新聞の海外リポーターも務めている。代理出席した大学教授の父岡崎仁史さん(62)は「娘が広島で得た学びをインドで伝えることは、親としても誇りだ」と喜んだ。

 受賞者は、中国新聞と中国放送が09年に報道、制作した記事や番組計18件から選ばれた。

(2010年2月18日朝刊掲載)

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