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被爆桜の苗木盗難 広島の平和公園 2月末に植樹

 広島市中区の平和記念公園に植樹したばかりの被爆桜の苗木1本が11日朝、盗まれていることが分かった。広島中央署は窃盗の疑いで調べている。

 現場は本川橋から東約40メートルにある中央園路南側の緑地帯。高さ約1メートルの苗木が、竹製の支柱ごと引き抜かれ、苗木は持ち去られた。

 市緑化推進部によると、この日午前8時30分ごろ、園内を通行中の男性から警備員詰め所に「桜が抜かれている」と通報があったという。前日10日午後4時ごろには、市職員が異常がないことを確認している。

 被爆桜の苗木は、市役所本庁舎(中区)の敷地で被爆したソメイヨシノの枝を接ぎ木した。ボランティアが2月27日、被爆桜27本と通常の桜10本の計37本を植樹した。同部の小西雅俊緑政課長は「市民の平和を願う気持ちが踏みにじられて残念だ」と話している。

(2010年3月12日朝刊掲載)

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