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弘中哲也氏が死去 元広島赤十字・原爆病院長 89歳

 被爆者医療に尽力した元広島赤十字・原爆病院長の弘中哲也(ひろなか・てつや)氏が15日午前5時、心不全のため広島市佐伯区美鈴が丘南3の5の8の自宅で死去した。89歳。益田市出身。葬儀は17日午前11時から広島市佐伯区利松1の12の47、サンセルモ玉泉院五日市会館で。喪主は次女高橋令子(たかはし・れいこ)さん。

 1944年に九州帝国大医学部を卒業。同大付属医院の医員時代、被爆後1カ月半の長崎を訪れた。「まさに生き地獄だった」との思いを胸に56年、広島に赴任、被爆者の治療に没頭した。1975年に院長に就任し1992年までの17年間、韓国や米国に医師を派遣するなど、海外の被爆者治療に尽力したほか、病院の改築など施設の近代化も推し進めた。

(2010年3月17日朝刊掲載)

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