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核廃絶の願い 米で響け 21日から高校生3人

■記者 明知隼二

 核兵器廃絶を目指して活動している「中高生ノーニュークネットワーク広島」の高校生3人が21日から1週間、米国の首都ワシントンを訪問する。原爆投下国の同世代の若者たちに被爆の惨状を伝え、核兵器廃絶を訴える。オバマ大統領の広島訪問を求めるメッセージをホワイトハウスに届けることも計画している。3人は18日、広島市役所で記者会見して意気込みを語った。

 広島学院高2年の金森雄司君(17)、広島女学院高2年の高本友子さん(17)、修道高1年の岡田悠輝君(16)。ワシントンの学校や教会を訪ね、被爆直後の広島市街や負傷者の写真を見せたり、被爆者の証言ビデオを上映したりして、核兵器の恐ろしさを訴える。

 また、市民から募った折り鶴をオバマ大統領のもとに直接届けようと、現地の平和活動家や平和団体を通じてホワイトハウス側に訪問を要請している。大統領に広島訪問を求める手紙も持参する。

 金森君は「原爆投下が肯定されてしまう米国で、現地の高校生たちが考えるきっかけになるよう、広島の高校生として核兵器の恐ろしさをしっかり伝えたい」と抱負を語った。

 ノーニュークネットワークは昨年5月に結成。オバマ氏に広島訪問を求めようと、市民から核兵器廃絶の願いを込めた折り鶴を募ってきた。これまでに約3万5千羽が集まり、今回は千羽を持参。残りは4月上旬をめどに米国に発送する。

(2010年3月19日朝刊掲載)

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