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原爆小頭症 現状知って きのこ会、64歳誕生会

■記者 増田咲子

 胎内被爆した原爆小頭症患者と家族、支援者でつくる「きのこ会」が22日、広島市中区の原爆資料館東館で、64歳の誕生会と総会を開いた。メンバーの患者18人のうち9人と家族、支援者の計41人が参加した。

 妊娠初期の母親の胎内で被爆した患者は1946年3月ごろに誕生している人が多く、全員で用意したケーキを分け合って祝った。患者たちは通っている作業所の様子や体調など近況を報告し合った。

 患者の一人、茶和田武亜(たけつぐ)さん(64)は母親が他界し、グループホームで生活しながら作業所に通っている。「親が亡くなると、頼れる人がいなくなる」と訴えた。

 きのこ会の長岡義夫会長(60)は「国は原爆小頭症患者の現状をもっと把握してほしい。手当だけでなく、マンパワーなどの援助を要望したい」と話していた。

(2010年3月23日朝刊掲載)

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