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来日手術 難病から回復 ハワイ在住被爆者石元さん

■記者 増田咲子

 広島で被爆し、両下肢のリンパ浮腫に悩まされていた石元恵美子さん(78)=米ハワイ州=が東京大病院(東京都文京区)で最先端の手術を受け、回復した。昨年秋、県医師会の在北米被爆者健診を受けたのがきっかけとなり、国費による渡日治療が実現した。

 石元さんは24日、リハビリ入院しているぎおん牛田病院(広島市安佐南区)で広島の医師らと記者会見。「ハワイの被爆者に、日本で安心して治療が受けられることを伝えたい」と笑顔を見せた。

 石元さんは、がん手術でリンパ節を切除したことからリンパ液の流れが悪くなり、歩行困難の重症となった。昨年9月、県医師会の健診団がハワイを訪れた際に受診。東京大病院での高度医療を受けるため来日し、今年1月に手術を終えた。

 記者会見に同席した昨年の北米健診団長の松村誠医師(60)は「在外被爆者が最高水準の医療を受けられるよう、引き続き県外の専門医とも連携を強めていきたい」と話していた。石元さんは26日に退院、帰国する。

(2010年3月25日朝刊掲載)

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