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インドにヒロシマ発信 海田のジョーセフさん 今夏原爆展を計画

■記者 新田葉子

 海田町の会社員ジェームス・ジョーセフさん(53)が、出身地のインド南部で今年夏に原爆展を開こうと準備を進めている。被爆者が証言する機会も設け、核兵器を保有する母国で「ヒロシマ」を広める考えだ。

 原爆展は8月12~14日、ジョーセフさんの故郷のケララ州にあるマハトマ・ガンジー大と、園児から高校生までが通う付属スクールで開く。原爆資料館から原爆被害を伝えるポスターを借り、復興を遂げた現在の市内の写真とともに並べる。

 被爆者の寺本貴司さん(75)=廿日市市=が同行して体験を証言する。折り鶴作りや日本食体験などの交流会も計画している。

 ジョーセフさんは母国で日本語を学び、1992年から海田町で暮らす。2008年末に一時帰国した際、同付属スクールに原爆関連の映画や本を寄贈。「もっと広島を知りたい」と請われ、展示会を思いたった。「インドでは核兵器を持つべきだとする人が多い。考える材料にしてほしい」と話している。

 そのほかの同行者も募っている。ジョーセフさんTel090(6418)7262。

(2010年4月4日朝刊掲載)

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