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NPT会議 首相不参加 平和七人委に表明「日程の都合」

■記者 岡田浩平

 鳩山由紀夫首相は8日、5月に米国ニューヨークの国連本部である核拡散防止条約(NPT)再検討会議への出席を見送る考えを明らかにした。

 官邸で面会した「世界平和アピール七人委員会」の土山秀夫・元長崎大学長らによると、首相は再検討会議への出席は日程の都合で「無理」との見通しを示したという。

 再検討会議は3日に開幕し、各国首脳も演説する見通し。米国の新しい核戦略指針などを受け「核兵器のない世界」へ、被爆国のリーダシップを求める声が被爆者や反核平和団体から高まっている。首相は昨年11月9日の参院予算委員会では「できる限り出席することを個人的には強く期待している」と答弁していた。

 外務省によると、首相や岡田克也外相が出席するかどうかは現時点で正式に決まっていない。

 面会では、土山氏らがインドやパキスタン、イスラエルのようにNPTに入っていない国も含む新たな枠組みとする「核兵器禁止条約」の必要性を説き、速やかな交渉開始、締結を要請した。首相は「勉強したい」と応じたという。

(2010年4月9日朝刊掲載)

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