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ジュノー博士のアニメ完成 5月から上映会

■記者 増田咲子

 被爆直後の広島に医薬品を届けたスイス人医師マルセル・ジュノー博士(1904~61年)の生涯を描いたアニメ映画「ジュノー」が完成した。5月から広島市内などで上映会を開く。

 現代の少女2人が原爆投下直後へタイムスリップ。ジュノー博士が連合国軍総司令部(GHQ)を説得して15トンの医薬品を広島に空輸し、自らも負傷者の治療に当たる場面を目撃する物語。若き日の博士の足跡もたどり、60分間にまとめた。

 紛争地などの医療支援活動を続けるNPO法人「モースト」の津谷静子理事長(55)=東区=が中心となり2006年に制作をスタート。地元医師会や経済団体、企業などの協力も得て1億円を超す費用を賄った。津谷理事長は「若い人たちが勇気や希望、困難を乗り越える力をつかむきっかけにしてほしい」と話している。

 今後は英語字幕版も作成して海外での上映も目指す。

 開催決定済みの上映会は、5月11日=佐伯区民文化センター▽18日=安芸区民文化センター▽28日=安佐南区民文化センター▽6月1日=西区民文化センターで、それぞれ午後6時半から。500円。上映委員会事務局Tel090(2869)4799。

(2010年4月10日朝刊掲載)

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