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ローマ高校生 ヒロシマ学ぶ 折り鶴ささげ体験聞く

■記者 明知隼二

 ローマ市の高校生10人が12日、広島市中区の平和記念公園にある原爆の子の像に折り鶴をささげた。舟入高(中区)も訪れ、平和を実現する方策について生徒同士で意見を交わした。

 ローマ市の高校生たちは、爆心地から1.5キロで被爆した阿部静子さん(83)=広島県海田町=の証言を聞いた後、雨の中を原爆の子の像へ。手向けた鶴はローマ市内の小学生が折ったという。アンドレア・パリス君(17)は「悲劇の記憶は決して失われてはいけない。この旅で学び、感じたことを家族や友人に伝えたい」と話した。

 舟入高では生徒13人と意見交換した。ローマの高校生は「若い世代に被爆の事実をどう伝えているのか」「継承の方法は」などと質問。舟入高側は、今年3月に修学旅行でフランスを訪ね、現地の高校生に原爆被害を伝えたことも紹介した。

 ローマ市内の小中高校には20世紀の悲惨な歴史を学ぶ教育プログラムがあり、今回の訪日もその一環。ジャンニ・アレマノ市長が同行した。

(2010年4月13日朝刊掲載)

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