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原爆資料館に140万人 昨年度 13年ぶり 土日伸び目立つ

■記者 増田咲子

 原爆資料館(広島市中区)の2009年度の入館者数は140万543人(前年度比3.2%増)で、5年連続の増加となった。140万人を超えたのは1996年度以来13年ぶり。核兵器廃絶への世界的な機運が高まり原爆被害に関心を寄せる人も増えたとみられる。

 資料館を運営する広島平和文化センターが13日、発表した。それによると、大人の入館者は前年度比2.6%増の96万3084人、高校生以下が4.6%増の43万7459人。曜日別で土日が1割強伸びているのが目立ち、昨年3月からの高速道路通行料の休日割引が寄与したと資料館側は分析している。

 修学旅行で訪れた小中高校などの団体は1.4%増の31万849人。関東地方からの増加が目立った。一方、08年度に過去最高を記録した外国人は11.8%減の16万341人。円高や新型インフルエンザが影響した。

 1955年の開館からの累計は5931万5387人に達し、10年度中には6千万人を超える見通しだ。

 資料館の前田耕一郎館長は「国際情勢は核兵器廃絶への動きが出てきた半面、紛争やテロが続く。引き続き来館を働きかけ、核兵器の恐ろしさや平和の大切さを幅広く訴えたい」と話している。

 同じ平和記念公園内にある国立広島原爆死没者追悼平和祈念館の入館者は前年度比0.3%減の21万4122人だった。

(2010年4月14日朝刊掲載)

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