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教員の卵 平和を学ぶ 広島大新入生 資料館訪れ証言聞く

■記者 増田咲子

 広島大教育学部社会系コースの新入生23人が17日、広島市中区の平和記念公園を訪れ、被爆者の細川浩史さん(82)=中区=から原爆被害を学んだ。多くが教員を志望する学生たち。将来は自らが体験継承の担い手になるとの自覚を持って臨んでいた。

 学生たちは原爆ドームや原爆資料館を見学した後、細川さんから当時の惨状や、最愛の妹が被爆死した体験を聞いた。和歌山市出身の辻本成貴さん(18)は「原爆についてもっと学びたい。いずれ教壇に立ち、伝えていくことが平和につながる」と話していた。

 教育学部社会系コースは、中学や高校の社会科教員を目指す学生が多く、広島県外出身者も少なくない。このため入学時のオリエンテーション講座の一つとして企画した。

 また広島大は2008年度から新入生全員に原爆資料館などの見学とリポート提出を求めている。2011年度から平和関連授業の必修化を目指すという。

(2010年4月18日朝刊掲載)

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