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兵役代わりに奉仕活動 独青年ら平和学ぶ 中区

■記者 新田葉子

 兵役代わりのボランティア活動をしているドイツ人青年らが20日、被爆地広島で平和学習「独日平和フォーラム」を始めた。25日まで滞在し、原爆被害について学ぶ。

 日本各地でボランティア活動に当たっている男性19人を中心に、19~21歳の男女23人が参加した。この日は広島市中区の原爆慰霊碑前で原民喜らの詩をドイツ語で朗読。原爆資料館で元館長の高橋昭博さん(78)=西区=から被爆体験を聞いた。

 長崎市内の民間平和資料館で案内役などを務めているというアレクサンダー・バイスさん(20)は「高橋さんの証言を聞き、彼の痛みを感じることができた」と話していた。

 ドイツでは男性に9カ月間の兵役が義務付けられ、良心的兵役拒否が認められれば同じ期間(国外では1年間)のボランティア活動に代えることができる。

 セミナーはドイツのNPO団体などが2008年から開き、今年で3回目。

(2010年4月21日朝刊掲載)

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