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第九伝説の説明板設置 南区に市

■記者 高木潤

 広島市は24日、原爆投下翌年の1946年の大みそか、音楽喫茶「ムシカ」から流れるベートーベンの交響曲第9番が市民を励ました逸話を紹介する説明板を、南区猿猴橋町の旧店舗跡地に設置した。

 説明板は県道沿いに位置する。店長の故梁川(やながわ)義雄さんが交響曲第9番のレコードをかけ、その音色に聞き入る人たちの様子が、60センチ四方のプレートにイラストと文章で記してある。

 逸話を基にした絵本制作などの活動をしている市民グループ「ヒロシマ第九伝説を広める会」が市に設置を提案し、実現した。除幕式には同会の友川千寿美代表(57)や梁川さんの妻千代子さん(84)、跡地近くでムシカを継ぐ長男忠孝さん(67)も駆け付けた。

 友川代表は「市民の心を音楽が癒やした歴史を、多くの人に知ってもらいたい」と話していた。

(2010年4月25日朝刊掲載)

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