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原爆被害を出張解説 平和文化センター 祇園小で講座

■記者 新田葉子

 広島平和文化センターは23日、広島市安佐南区の祇園小で、平和学習の出張講座を開いた。来年度から本格始動を計画している学習支援事業のモデルケースとして初めて実施した。

 原爆資料館の前田耕一郎館長が同校の視聴覚教室に出向き、6年生約110人を対象に約1時間、原爆被害や放射線の人体影響について解説した。児童は、前田館長が持参した被爆瓦や瓶に直接触れ、原爆の熱線の影響を確かめた。

 高岡巧洋君(11)は「熱で溶けた瓶にさわり、原爆は怖いと思った」と話していた。

 出張講座は、被爆者の高齢化に伴い、被爆証言を直接聞く機会が減った子どもたちへの学習支援策。試行段階の本年度は11月にかけ、市内の約10の小中学校を対象に実施する。講座内容は原爆被害、平和への取り組みを2本柱とし、学校側の要望に応じるという。各校の反響などを確かめたうえで、来年度からの本格実施に向けて講座内容を練る。

(2010年4月24日朝刊掲載)

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