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ヒストリー

ヒロシマの記録2007 8月

2007/8/1
原爆ドームの水彩画を色紙に描き続ける被爆者の原広司さんが、2000枚目を完成させる。最初の1枚から23年
2007/8/2
原爆資料館が、東館地下で入館者が自由に被爆者の証言を聞くことができる「定時講話会」を始める。計12回開き、原爆の日前後に訪れる見学者に平和への思いを深めてもらう
2007/8/3
日本原水協などの原水爆禁止世界大会が、広島厚生年金会館で始まる。18カ国53人の海外代表を含め250人が参加
2007/8/3
原水禁国民会議などの原水爆禁止世界大会が、大阪市で開幕。米国、中国、韓国の平和活動家と研究者が「東北アジアの非核化をめざして」をテーマに意見交換
2007/8/4
米政府が「核テロ」対策の一環として、広島と長崎の原爆被爆者やビキニ水爆実験被曝者の調査を続けている日本の研究機関や専門家の技術協力を受けていたことが判明。米政府は協力を基に、被曝放射線量と染色体異常の関係を示す基礎データを作成、欧州の研究者も交え、国際協力に関する共同研究も実施
2007/8/4
原水禁国民会議系の原水爆禁止世界大会・広島大会の開幕となる「核兵器廃絶 2007平和ヒロシマ大会」が、広島グリーンアリーナで開かれる。昨年に続き、連合、核禁会議との共催
2007/8/4
連合の古賀伸明事務局長が、中区のホテルで記者会見し、原水禁国民会議、核禁会議とともに、秋葉市長が会長を務める「平和市長会議」の活動に賛同し、連携を深める方針を明かす
2007/8/5
安倍首相が、南区のホテルで被爆者団体の代表と懇談し、原爆症認定のあり方について「専門家の判断のもとに、見直すことを検討させたい」と表明。被爆者の高齢化が進む中、原爆症認定をめぐる集団訴訟で国側が6連敗し、首相が認定基準の見直しに初めて言及したことで、政治的解決に向けた一歩を踏み出す
2007/8/5
岡本太郎の原爆壁画「明日の神話」の広島誘致を実現するため、実寸大映像が、原爆ドーム前の元安川に映し出される
2007/8/5
2月に78歳で亡くなった元広島県原水禁顧問の宮崎安男さんを「偲(しの)ぶ会」が、中区で行われる
2007/8/6
原爆投下から62年、平和記念公園で平和記念式典が営まれ、参列した4万人(市発表)は犠牲者に哀悼の意をささげる。秋葉市長は平和宣言で核兵器拡散など危機的な現状を指摘しつつ、「21世紀は市民の力で問題解決できる時代」と断言。「人類の意志として核兵器廃絶を呼び掛ける」と誓う
2007/8/6
就任して初めて平和記念式典に参列した安倍首相が、会場の平和記念公園内で記者団に対し、被爆者団体との懇談会で表明した原爆症認定基準の見直し検討について、与党、厚労省などに指示を出したと明かす
2007/8/6
柳沢伯夫厚生労働相が、安倍首相が表明した原爆症認定基準の「見直し検討」について、専門家による検討組織を早急に設置し、1年以内に結論を出す考えを示す。平和記念式典後に中区であった「被爆者代表から要望を聞く会」で明言
2007/8/6
厚労省が、原爆症認定基準の見直しに向けた検討会を9月中に発足させる方針を固める。現行基準の妥当性について吟味した上で、認定範囲を現状より拡大できるかどうか議論し、1年以内に結論をまとめる
2007/8/7
国側が敗訴した7月の原爆症認定訴訟熊本地裁判決について、自民党の「原爆症認定を早期に実現するための議員懇談会」代表世話人の寺田衆院議員が、首相官邸で塩崎恭久官房長官と面会し、国側が控訴しないよう申し入れ
2007/8/7
広島大が、高度被曝医療の専門医などを備えた広島市と呉市の3病院と新たに緊急被曝医療業務の協力協定を結ぶ。締結済みの3病院を含む計6病院と一体となり、原発などの事故発生時の医師の相互派遣や重症患者の受け入れ態勢を整える
2007/8/8
韓国政府が、盧武鉉(ノムヒョン)大統領が8月28日から30日まで平壌を訪問、金正日(キムジョンイル)総書記と首脳会談をすることで北朝鮮側と合意したと発表。北朝鮮も朝鮮中央通信を通じ同時発表。南北首脳会談は2000年6月に当時の金大中(キムデジュン)大統領と金総書記の間で初めて行って以来、7年ぶり、2回目
2007/8/9
長崎市の平和公園で市主催の原爆犠牲者慰霊平和祈念式典が営まれ、就任後初めての平和宣言に臨んだ田上市長は核兵器廃絶に対する政府全体の姿勢が揺らいでいるとの憂慮を示し「国際社会で強いリーダーシップを」と要請。世界唯一の被爆国として自覚し、世界に対する指導力を発揮するよう政府に促す
2007/8/9
さだまさしさんの平和コンサート「2007夏広島から」が広島市民球場で開催
2007/8/10
国側が敗訴した原爆症認定訴訟熊本地裁判決について、国が「判決の考え方は従来の科学的知見とかけ離れている」として福岡高裁に控訴。一連の同種訴訟で国側は6連敗しており、控訴は07年3月の東京地裁判決に続き6回目
2007/8/21
原爆ドームの現状保存に向け、市が「史跡原爆ドーム保存技術指導委員会」に設けた「耐震部会」の第1回会合が、中区であり、建築構造学や地盤工学の専門家6人が耐震対策について意見交換
2007/8/27
核をはじめ大量破壊兵器の廃絶をテーマにした国連軍縮札幌会議が、札幌市で開幕。18カ国の政府高官や研究者ら68人が参加。29日まで核軍縮への道筋や具体策について討議
2007/8/29
原爆症認定集団訴訟で、広島県の被爆者4人と島根県の被爆者1人の遺族が、認定申請の却下処分取り消しと一人当たり300万円の損害賠償を国に求める訴えを広島地裁に起こしたことが判明

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