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NPT再検討会議 「核廃絶へ最大限努力」 秋葉市長が抱負

■記者 増田咲子

 核拡散防止条約(NPT)再検討会議に出席するため訪米する広島市の秋葉忠利市長は23日、市役所で記者会見し「2020年までの核兵器廃絶に向け、最大限の努力をする」と抱負を述べた。28日にニューヨーク入りする。

 再検討会議は国連本部で5月3日に開幕する。秋葉市長はこれに先駆け、非政府組織(NGO)の各種集会やデモ行進に参加。3日は再検討会議を傍聴し、日本被団協が国連本部内で開く原爆展であいさつする。

 さらに7日は再検討会議のNGOセッションに出席。長崎市の田上富久市長とともにスピーチし、核兵器廃絶を訴える。

 秋葉市長が会長を務める平和市長会議は、2020年までの廃絶への道筋を示す「ヒロシマ・ナガサキ議定書」を提唱し、再検討会議での採択を求めている。現段階で提案国のめどはたっていないものの、秋葉市長は「検討すると言ってくれている国もある。最後まで力強くお願いする」と述べ、加盟国政府へのロビー活動を現地でも続ける考えを示した。

 同時に秋葉市長は「再検討会議の議長声明に(議定書の趣旨を)盛り込む方法もある。廃絶への多国間協議開始を決めてもらうだけでも非常に大きな前進になる」との見解も示した。

 再検討会議全体の見通しについて、秋葉市長は米ロの新しい核軍縮条約調印などを例示し「国際機運は盛り上がり、大きなうねりができつつある」と期待感を示した。同時に「廃絶を望む声は世界の大多数。最後まであきらめず、全力を尽くす」と語った。


≪ニューヨークでの秋葉市長の主な日程≫

4月29日 非核兵器地帯条約市民フォーラムで演説
   30日 非核兵器地帯条約締約国会議で演説
5月 1日 NGO主催の国際平和集会で演説
    2日 デモ行進に参加
    3日 NPT再検討会議を傍聴、日本被団協の原爆展であいさつ
    4日 NPT再検討会議議長に「都市を攻撃目標にするな」署名を提出。平和市長会議などで
       演説
    7日 NPT再検討会議で演説

(2010年4月24日朝刊掲載)

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