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プラネタリウムで「夕凪の街 桜の国」上映 

■記者 田中美千子

 広島市こども文化科学館(中区)は24日から、館内のプラネタリウムで、原爆をテーマにした特別番組「夕凪(なぎ)の街 桜の国」を上映する。原作は、西区出身の漫画家こうの史代さん=東京都=の同名コミック。同館が「被爆地の科学館から平和を訴えたい」と制作に踏み切った。9月5日まで。

 主人公は広島で被爆した女性と、めいの被爆2世。過去と現在を重ねながら、2人の日常を通して、被爆者の心の傷などを描きだす。コミックの原画約150枚を再構成して、半球状の天井に映し出す。夜のシーンでは、星空も投影し、プラネタリウムならではの演出を凝らす。上映時間は約50分。

 3月に定年退職した加藤一孝前館長(60)が発案し、開館30周年の記念事業として取り組んだ。こうのさんが監修した。加藤さんは「特に若者が平和を考えるきっかけにしてほしい。他館でも広く投影してもらえたらうれしい」と話している。

 観覧料は小学生-高校生250円、大人500円。毎週月曜日と祝日の翌日は休館。同館Tel082(222)5346。

(2010年4月24日朝刊掲載)

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