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ヒストリー

ヒロシマの記録1997 7月


1997/7/1
広島市で被爆し、96年8月15日に亡くなった政治思想研究者で東京大名誉教授の丸山真男さんが、市の原爆死没者名簿に記帳されていないことが判明。被爆者健康手帳も取得していなかった
1997/7/1
放射線影響研究所の新理事長に長滝重信氏が就任
1997/7/2
米が、ネバダ州の地下核実験場で臨界前核実験を実施
1997/7/2
東京電力柏崎刈羽原発(新潟県)7号機が、営業運転を開始。原発として世界一の出力
1997/7/3
米国の臨界前核実験強行に対し、広島の被爆者団体などが、平和記念公園の原爆慰霊碑前で抗議の座り込み。平岡敬広島市長らは、クリントン米大統領に抗議文。中国、インドなども米を批判。梶山静六官房長官は政府としての論評を避ける
1997/7/4
政府が、包括的核実験禁止条約(CTBT)の批准を決定。世界で4番目
1997/7/5
ユネスコ世界遺産センターなどが、広島市で原爆ドームと厳島神社の登録を記念した「第2回ユネスコ世界遺産国際シンポジウム」開催
1997/7/5
女優の吉永小百合さんが、広島市の平和文化市民講座で、被爆者がつづった原爆詩を朗読
1997/7/5
原爆ドームのある広島市中区大手町1丁目の前身、「猿楽町」ゆかりの人たちが、52年ぶりに集い、消えた街の復元調査を決定
1997/7/6
中国電力が、原発建設計画推進派の「上関原発地権者会」(西山徹会長)と用地取得の補償基準協定を結ぶ
1997/7/10
二井関成山口県知事が、中国電力の上関原発建設計画に反対している上関町祝島を訪問し、反対派住民と初の意見交換
1997/7/12
連続シンポジウム「ヒロシマを語る」(東方2001、中国新聞社主催)が、「原爆ドーム世界遺産化で考える―ヒロシマの被害と加害」をテーマに開かれる。本島等前長崎市長が原爆ドームの遺産化を「自分中心的」と批判
1997/7/15
広島市の原爆供養塔に眠る、引き取り手のない遺骨855柱の納骨名簿の掲示が、全国一斉に始まる
1997/7/16
岡山市原爆被爆者会の原爆平和展が開幕。明誠学院高生が、ボランティアで運営協力
1997/7/17
広島県医師会(福原照明会長)の在北米被爆者検診団が出発
1997/7/20
戦前から広島市中区の旧十日市町に住み、原爆のため各地に離散していた元住民が、戦後初めて町内会を開く
1997/7/20
広島国際文化財団(山本朗理事長)の第6回「アジア記者招請プロジェクト」に参加するインドなど3カ国4人のジャーナリストが、広島入り
1997/7/22
国連軍縮札幌会議が、「軍縮及び地域安全保障のための新たな課題」をテーマに札幌市で開幕、32カ国101人が参加。各地の非核地帯構想をめぐる課題などを討論し、25日閉幕
1997/7/22
原爆ドームを残して消えた街「広島市猿楽町」ゆかりの人たちが、同町の住民の詳しい被災、生存状況を52年ぶりに掘り起こす。45年末までの原爆死没者は91人、うち爆死は76人。45世帯、86人の健在が判明
1997/7/23
敦賀簡裁が、95年の高速増殖炉原型炉もんじゅのナトリウム漏れ事故虚偽報告事件で、原型炉等規正法違反の罪で動燃に罰金20万円、当時のもんじゅ建設所の課長と課長代理に各10万円の略式命令
1997/7/23
北海道を巡回する「ヒロシマ原爆展~平和へのメッセージ」が、札幌市で開幕
1997/7/25
被爆エノキの二世の生長を見守っている広島市在住の福田安次さんらが、本川左岸で初めて実を付けたことを確認
1997/7/25
広島市出身で、東京都八王子市に住む被爆者の元新聞記者永町敏昭さんが、東京の被爆者団体と労働組合の協力で「八王子市平和・原爆資料館」を開設。原爆関連書籍や写真など約400点を展示
1997/7/26
第12回ヒロシマ国際アマチュア映像祭(実行委員長・平岡敬広島市長)が、最後の受賞作品上映会を広島市内で開く
1997/7/27
東京都原爆被害者団体協議会(伊東壮会長)が、都原爆犠牲者慰霊祭・追悼のつどいを営む。平和祈念式参列の都遺族代表として、52年ぶりに広島を訪れる林田康二さんが、広島だけでなく郷里の長崎でも危うく被爆しかけた体験を明かす
1997/7/28
ノーベル平和賞受賞者のフレデリク・デクラーク南アフリカ前大統領が、原爆資料館や原爆ドームを見学。「多くの人々を見舞った悲劇に心を動かされた」と語る
1997/7/29
広島市出身の写真家中谷吉隆さんが、ヒロシマの復興の息吹を撮影した写真展「広島・戦後10年」が東京都内で開幕
1997/7/29
広島市などが、国際シンポジウム「北東アジアの非核化と日本の役割」を開く。米韓の軍縮専門家らが北東アジアの非核地帯設置について論議
1997/7/30
科学技術庁の動燃改革検討委員会(座長・吉川弘之日本学術会議会長)が、動燃改組による新法人設立、新型転換炉原型炉ふげん(福井県敦賀市)廃炉などを盛り込んだ報告書をまとめる
1997/7/30
広島市が、98年4月に市立大学付属機関として開設する広島平和研究所(仮称)の基本構想案をまとめる
1997/7/30
平岡敬広島市長が、8月6日の原爆死没者慰霊式・平和祈念式で読み上げる「平和宣言」の骨子を発表。初めて「『核の傘』に頼らない安全保障体制構築への努力」を政府に求める
1997/7/31
終戦や原爆投下などが記された旧制広島高校(現広島大)の「生徒動員日誌」が、静岡市内の古書店で見つかる

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