ヒストリー

<br><font color="#008000"><strong>1947/8/1</strong></font><br> 日本医療団広島県中央病院が平和祭診断会を開催。７日までに７人の白血病患者みつかる <br><font color="#008000"><strong>1947/8/1</strong></font><br> 被爆２周年を記念し、広島逓信局が記念スタンプ。１５日まで <br><font color="#008000"><strong>1947/8/1</strong></font><br> ８月１日現在の広島市の住宅４万５，４７１戸、人口２１万８，８０５人、小・中学校生２万６，０００人、新制中学は教室難から授業は２部制、机、いすもない状況 <br><font color="#008000"><strong>1947/8/2</strong></font><br> オーストラリア軍司令官ホプキンス代将、中国駐在英大使ラルフ・スティーブソン夫妻が広島市を訪れ、広島赤十字病院に入院中の吉川清氏らを見舞う <br><font color="#008000"><strong>1947/8/3</strong></font><br> 広島平和祭に向けてのマッカーサー元帥のメッセージを同司令部付の特使田上寛中尉（広島県安芸郡海田市出身）が浜井広島市長に届ける <br><font color="#008000"><strong>1947/8/3</strong></font><br> 中国新聞でジョン・ハーシー氏「ヒロシマ」の登場人物のその後を掲載。佐々木輝文医師「日赤支部に外科医として元気に通う」。クラインゾルゲ神父「東京・聖母病院に３度目の入院中。広島に帰りたい」。中村ハツヨさん「３人の子供を抱え、苦難の生活」。佐々木トシ子さん「不自由な左足をかばいながら弟妹の養育に励む」。藤井正和医師「火傷の整形手術に専心」。谷本清牧師「信仰復興を通じてヒロシマを平和のメッカに」 <br><font color="#008000"><strong>1947/8/5</strong></font><br> 広島宗教連盟が元安川に慰霊船を出し川供養 <br><font color="#008000"><strong>1947/8/5</strong></font><br> 崇徳中学仏教科の生徒約３０人が読経市中行進 <br><font color="#008000"><strong>1947/8/5</strong></font><br> 米ＡＢＣ放送が「広島エピローグ」としてジョン・ハーシー氏「ヒロシマ」の登場者のその後などを放送 <br><font color="#008000"><strong>1947/8/5</strong></font><br> １９４５年８月６日、広島市で４人が誕生。うち２人は死亡したが残る女児１人と男児１人は元気に成長。中国新聞が報道 <br><font color="#008000"><strong>1947/8/6</strong></font><br> 米平和団体「臨時世界人民会議」がニューメキシコ州アラモゴードでヒロシマ２周年の集会。マッカーサー元帥が広島に寄せたメッセージが読み上げられる。ニューヨーク・タイムズ報道（「平和記念式典の歩み」） <br><font color="#008000"><strong>1947/8/6</strong></font><br> 浜井広島市長「広島の原爆投下は過去の人類の歴史を一変せしめ、ここに恒久平和の必然性と真実性を確認せしめる思想革命を招来せしめた。すなわちこれによって原子力をもって争う世界戦争は、人類の破滅と文明の終末を意味するという真実を世界の人々が明白に認識したからである。…永遠に戦争を放棄して世界平和の理想を地上に建設しよう」▽マッカーサー連合軍最高司令官（代読）「２年前、しだいに高まりつつある暴虐の暗影が世界を覆うていた。人々も民族も各大陸も戦いの決着をつけようと必死になってもがいていた。そのとき広島の上に今までにない強力な武器が投下された。かくて戦争が、それが致命的であり破壊的である点において、そしてまた戦争が人間の理性や論理、目的、理想などに対する挑戦である点において新たな意味を持つことになった。あの運命の日のもろもろの苦悩はすべての民族のすべての人々に対する警告として役立つ。それは戦争の破壊性を助長するために、自然力を利用することはますます進歩して、ついには人類を絶滅し、現代世界の物質的構造物を破壊するような手段が、手近に与えられるまで発達するだろうという警告である。この教訓が等閑に付せられざるよう神よみそなわせたまえ」▽片山内閣総理大臣(代読）「かつて軍都として栄えた広島市が、わずか1個の原爆によってベールを吹き飛ばし、かつ日本を平和へと導いた。あの感慨深き回顧の数々、われわれ日本国民にとどまらず、世界の人々にまでこよなき教訓となったと私は確信する」 <br><font color="#008000"><strong>1947/8/6</strong></font><br> 広島への原爆投下２周年で米各紙が社説。「原子爆弾の投下は、過去において残忍性を発揮していた鉄の時代から、さらに残忍な原子時代へ移行する転機となるものであった。広島と長崎で行われた涙をそそる記念行事は人情ある人々の心を動かさざるを得ないが、われわれはこの両都市が各種記念行事をとり行うただ一つの場所として、永久にとどまることを希望し、祈らなければならない」（ニューヨーク・タイムズ） <br><font color="#008000"><strong>1947/8/6</strong></font><br> ＮＨＫ広島中央放送局が平和祭の模様を米に実況中継。戦後、初の国際放送。米の放送会社ＩＮＳ、ＣＢＳも取材 <br><font color="#008000"><strong>1947/8/6</strong></font><br> 平和祭関連で多彩な催し、平和音楽祭（ＮＨＫ管弦楽団、合唱団）＝児童文化会館、平和美術展覧会（国立博物館、大原美術館協力）＝袋町小学校、広島市は平和祭特別配給としてキャンデー、缶詰を放出 <br><font color="#008000"><strong>1947/8/6</strong></font><br> 「広島市慈仙寺鼻原爆戦災死没者供養礼拝堂で慰霊祭。広島宗教連盟が主催。５人の出家孤児が読経 <br><font color="#008000"><strong>1947/8/6</strong></font><br> 広島市平和広場に１万人が出席し、第１回平和祭。午前８時、平和祭協会事務局長の開会の辞、木原七郎前広島市長の息女による平和塔の除幕に続き、ＮＨＫ混声合唱団の平和の歌。浜井広島市長が初の平和宣言。８時１５分、浜井市長が平和の鐘を鳴らし、花火、サイレン。マッカーサー元帥、英連邦軍総司令官、片山首相らがメッセージ（いずれも代読）。白ハト１０羽を放し平和植樹、９時閉会 <br><font color="#008000"><strong>1947/8/9</strong></font><br> 長崎市戦災者連盟が原爆殉難者３回忌法要を営む（「長崎年表」） <br><font color="#008000"><strong>1947/8/14</strong></font><br> カナダのクリーラー大将（元カナダ陸軍総司令官）が広島市を視察 <br><font color="#008000"><strong>1947/8/15</strong></font><br> 米誌「ライフ」（８月１５日号）が、広島平和祭を取り上げ、「アフリカ南部の未開地におけるカーニバル」と紹介、「ヒロシマの悲劇を繰り返すなという世界永久平和の願いはどこへ」と皮肉る（「原水爆時代上」） <br><font color="#008000"><strong>1947/8/15</strong></font><br> 米の原爆開発にかかわったマンハッタン管区が解散。米政府原子力委員会が発足（「２０世紀全記録」） <br><font color="#008000"><strong>1947/8/17</strong></font><br> ハリマン米商務長官がソ連に対し「侵略には原子爆弾で報復」 <br><font color="#008000"><strong>1947/8/18</strong></font><br> 広島市議会復興委員会が爆心地一帯を世界的な平和公園とするためのデザインの米国募集を決定。「公園は世界的な衆知を集めたい。それには原爆に関心を持つアメリカ人から公募するのがよい」（実行されず） <br><font color="#008000"><strong>1947/8/31</strong></font><br> 米政府原子力委員会が広島・長崎の生存者に対する原子爆弾の長期影響の集中調査開始を発表 <font color="#008000"><strong>1947/8/--</strong></font><br> 内務省調査で原爆孤児は２，０００人以上、うち２００人が広島戦災児育成所、広島県戦災児教育所似島学園、基町桜寮に <br><font color="#008000"><strong>1947/8/--</strong></font><br> 英連邦軍総司令官ロバートソン中将が被爆２周年で広島市民にメッセージ。「広島市の発展を多大の関心を持って見守っている。なし得る限りの援助をするので遠慮なく申し出てほしい」 <br><font color="#008000"><strong>1947/8/--</strong></font><br> 米でも８月６日に「広島デー」。松本卓夫広島女学院長に友人の米人宗教家から連絡 <br><font color="#008000"><strong>1947/8/--</strong></font><br> 被爆磁器、かわら、れんが、ガラス片などを「原爆焼」として海外に輸出し、外貨獲得の一助にとの計画浮かぶ <br><font color="#008000"><strong>1947/8/--</strong></font><br> スネル医師が呉、広島市で被爆者と非被爆者の比較診断始める。双方で１万５，０００人 <br><font color="#008000"><strong>1947/8/--</strong></font><br> 広島平和祭協会が原爆被災前、被災後の写真を載せた原子アルバム、原爆資料・体験談などを掲載したパンフレットを作製へ <br><font color="#008000"><strong>1947/8/--</strong></font><br> 広島罹災教会復興組合を結成へ。広島流川教会の谷本清牧師の出身校米ジョージア州エモリー大学が「ヒロシマ・プロジェクト」として支援の食料品、医療品を広島へ <br><font color="#008000"><strong>1947/8/--</strong></font><br> 広島県安佐郡祇園町にカトリック系修道会経営の児童施設「光の園摂理の家」完成。引き揚げ孤児、一般孤児とともに原爆孤児も収容（「原爆三十年」） <br><font color="#008000"><strong>1947/8/--</strong></font><br> 広島市が原子爆弾の被害の特殊性などを後世に伝えるため、「原爆１０景」を選定。（１）護国神社鳥居上の額（２）国泰寺のれんがを挟んだ墓石（３）ガス会社ガスタンクに焼き付けられたハシゴの影（４）元安橋欄干の灯ろう（５）爆風に耐えた頼山陽記念館の屋根がわら（６）焼け残った市役所防空暗幕の一部（７）市役所煙突の亀裂（８）御幸橋の倒れた欄干（９）四方に傾いた住吉神社の玉垣〓〓三篠町の竹やぶ <br><font color="#008000"><strong>1947/8/--</strong></font><br> ８月６日の平和祭に対し、「お祭り騒ぎはもってのほか」との批判の声上がる。平和祭協会が中国新聞紙上で「外観的にお祭り騒ぎのごとく感じられる催しがあったとしても、これを行った人の気持ちは亡き人の霊を慰めようとの心より出たものと善意に解釈したい」と語る