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スウェーデン議長 原爆資料館を見学

■記者 明知隼二

 スウェーデンのペール・ベステルベリ国会議長が9日、広島市中区の原爆資料館を見学した。被爆者から65年前の惨状を聞き、核兵器の非人道性に触れた。

 ベステルベリ氏は同行した議員ら3人とともに、前田耕一郎館長の案内で約40分かけて見学。原爆で壊滅した広島市中心部の模型や爆風で折れ曲がった鉄骨など、原爆のすさまじさを伝える展示に見入った。

 続いて、爆心地から約1キロの自宅で被爆した寺本貴司さん(75)=廿日市市=から、同じく自宅で被爆した母親を10日後に失ったことや、逃げる途中に見た悲惨な光景を何度も夢に見て苦しんだ体験談を聞いた。ベステルベリ氏は「ヒロシマは多くの戦争の中でも最悪の出来事の一つ。二度と起こしてはいけない」と話していた。

 一行は衆院の招きで9日に来日。12日まで滞在し、衆参両院議長や鳩山由紀夫首相と会談する。

(2010年5月10日朝刊掲載)

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