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第2・第3委が討議開始 NPT再検討会議 日本、北朝鮮核を非難

■記者 金崎由美(ニューヨーク発)

 米ニューヨークの国連本部で開会中の核拡散防止条約(NPT)再検討会議は10日、第2委員会(核不拡散)と第3委員会(原子力の平和利用)の両委員会で実質討議が始まった。

 日本やオーストラリアなどは第2委員会で、核不拡散体制の強化には国際原子力機関(IAEA)により強い査察権限を与える追加議定書が不可欠と強調。日本は北朝鮮の核実験を非難し、NPT脱退宣言の撤回や核放棄を求めた。

 第3委員会では、カナダや欧州連合(EU)などが、原子力の平和利用には核セキュリティーや不拡散義務の履行を伴うことを指摘。ウラン濃縮や使用済み燃料の再処理を一国でしない燃料サイクルの多国管理の推進に言及したが、エジプトなどは原子力の平和利用の権利を理由に懸念を表明した。

 7日に会合を始めた第1委員会(核軍縮)の下に設置した「核軍縮・安全保障に関する小委員会」の初会合も開催。2000年の再検討会議で最終合意した「13項目」の核軍縮措置を項目ごとに再確認する議論を始めた。

(2010年5月12日朝刊掲載)

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