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NPT会議 核廃絶 機運醸成へ成果 秋葉市長が帰国報告

■記者 増田咲子

 NPT再検討会議に出席した広島市の秋葉忠利市長は12日、市役所で帰国報告の記者会見を開いた。現地での取り組みを「核兵器廃絶のため国際的機運の醸成を図る上で、かなりの成果があった」と振り返った。

 滞在中、廃絶に向けた交渉開始の緊急性を繰り返し訴えたと強調。その反応について「核兵器のない世界のため幅広い協力関係をつくろうという気持ちがぴったり合っていることが分かった」と評価した。

 平和市長会議(会長・秋葉市長)は2020年までの廃絶を目指す「ヒロシマ・ナガサキ議定書」を再検討会議で採択するよう求めているが、提案の見通しは立っていない。それについて「日本政府の積極的な対応を期待している」と述べた一方で「これがなければ廃絶できないのではない。多くの非政府組織(NGO)が提案する核兵器禁止条約の議論など、そこに至る道はたくさんある」との見方も示した。

 秋葉市長は4月28日にニューヨーク入り。7日に再検討会議でスピーチしたほか、NGOの各種会議やイベントへ参加し、9日に帰国した。

(2010年5月13日朝刊掲載)

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