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豪在住 森本さん作「わたしのヒロシマ」 原画展始まる

■記者 明知隼二

 オーストラリア在住の絵本作家森本順子さん(78)が被爆体験を描いた絵本「わたしのヒロシマ」の原画展が17日、広島市中区袋町の旧日本銀行広島支店で始まった。

 13歳の時、爆心地から1.7キロ、現在の西区三篠町で被爆した。展示した12点の原画は、被爆前の広島を細やかな線描と透明感のある鮮やかな水彩で描いた一方、被爆後の描写は暗い色調に一変。救護所に横たわる被爆者たちの様子を丁寧に描き込んでいる。

 森本さんは「被爆体験を形にして残さなくては」との思いで1987年にオーストラリアで同書を出版した。展示は30日までで、無料。21日午後1時からは、森本さんが絵を描く様子を見ることができる。

 展示は日英両語を併記した絵本の新版完成に合わせ、発行元のNPO法人「HPS国際ボランティア」が企画した。

(2010年5月18日朝刊掲載)

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