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NPT会議 核廃絶の訴えに手応え 広島県被団協訪問団が帰国

■記者 増田咲子

 開会中の核拡散防止条約(NPT)再検討会議に合わせて訪米した広島県被団協(坪井直理事長)のメンバーが18日、広島市中区の広島平和会館で帰国報告会を開いた。一人一人が活動内容と感想を発表。核兵器廃絶の訴えの手応えを語った。

 訪問団は被爆者7人と被爆2世の計8人。4月30日にニューヨーク入りし今月7日に帰国するまで、原爆展会場や学校などで被爆体験を話した。

 原爆展などで証言した江田島市の上松利枝さん(75)は「涙を流しながら話を聞く人もいた。私の経験は一生消せないが、無駄にはできない。命がけで伝えなければいけないとの思いを強くした」と話した。

 団長を務めた坪井理事長(85)は「原爆の悲惨さが現地の市民に伝わったと感じた。相当成功した」と総括。帰国後には廃絶への行程表を作るための国際会議開催などを盛り込んだ素案が出たことに触れ「(廃絶に向けた)軌道ができた。5年前とは全然違う」と歓迎していた。

(2010年5月19日朝刊掲載)

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