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米軍機低空飛行805件 広島県内 昨年度 週末や休日なお多く

■記者 城戸収

 広島県内で昨年度、目撃された米軍機の低空飛行訓練が延べ805件に上ったことが19日、県の集計で分かった。過去最多だった2008年度(1135件)に比べ330件減だが、日米が「必要不可欠な場合に限る」と合意した週末や休日も依然多い。県は近く、日米両政府や米海兵隊岩国基地(岩国市)に訓練中止を要請する。

 目撃情報は、県北や岩国基地に近い県西部沿岸地域を中心に10市町から寄せられた。最多は、北広島町の460件。廿日市市184件▽大竹市119件▽三次市20件▽庄原市7件―などと続く。

 1999年の日米合同委員会合意で、週末や休日の訓練の実施は限定的、とされた。しかし、昨年度の週末・休日の目撃件数は45件。午後7時から午前0時までの夜間も45件あった。

 805件は、調査を開始した97年度以降、6番目の多さ。県国際課は「日米合意が順守されているとは言い難い状況にある。目撃件数が減少した理由は不明だが、訓練は恒常的に続いている」としている。

(2010年5月20日朝刊掲載)

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