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被爆者医療の志継ぐ 弘中哲也さん 悼む会に200人 広島

■記者 明知隼二

 被爆者医療に尽力した元広島赤十字・原爆病院長で、3月に89歳で亡くなった弘中哲也さん=写真=を悼む会が20日、広島市西区の広島医師会館であった。医療関係者たち約200人が別れを惜しんだ。

 弘中さんの遺影が飾られた会場で、広島赤十字・原爆病院の土肥博雄院長は「曲がったことが嫌いで、少しの疑惑の可能性にも我慢できなかった」と、医師として妥協を許さなかった実直な人柄をしのんだ。

 また、事務部長として弘中さんを支えた竹内昇氏は、海外の被爆者治療に尽力したことなどに触れ「日本赤十字社の使命の実現に貢献した」と功績をたたえた。

 弘中さんは1944年に九州帝国大医学部を卒業し、1956年に広島に赴任。1975年から92年までの17年間、院長を務めた。

(2010年5月21日朝刊掲載)

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