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原爆症認定基準の運用の改善求める 全国原告団

■記者 岡田浩平

 原爆症認定集団訴訟の千葉地裁判決を受け、全国原告団、弁護団が25日、厚生労働省で記者会見した。

 判決対象の2人の病気はいずれも国の新基準で一定条件内なら「積極認定」される。甲状腺機能低下症が認められた点について、山本英典全国原告団長(77)は「当然だ」と指摘。宮原哲朗全国原告団事務局長も「厚労省が認定基準を厳しく運用している」と改善を求めた。一方、日本被団協事務局次長で原告の岩佐幹三さん(81)の白内障は「加齢による可能性が強い」として認められなかった。爆心地から1.2キロで被爆した岩佐さんは皮膚がん、前立腺がんでは認定されており「原爆被害を過小評価する国の政策を判決が乗り越えていない」と訴えた。

(2010年5月26日朝刊掲載)

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