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NPT会議 最終宣言1次案協議 議長、成功への意欲強調

■記者 金崎由美(ニューヨーク発)

 核拡散防止条約(NPT)再検討会議は25日、カバクトゥラン議長が提示した「最終宣言」の1次案について非公開協議を始めた。

 議長は前回と前々回の「合意文書」ではなく、1975~95年会議と同じ前文付きの「最終宣言」としたことについて、冒頭を公開した午前の全体会議で説明。「全会一致ができた前々回会議から10年が過ぎた。最終宣言は今回達成を目指す事柄の精神を、より表していると政府代表団は感じるだろう」と、成功への意欲を強調した。

 非同盟諸国(NAM)はその直後、1次案について協議する会合を開くとして全体会議の中断を要請。この日は結局2時間ほどしか議論できなかった。

 26日は、加盟国の今後に影響する核軍縮などの「行動計画」を中心に議論する。核軍縮や国際原子力機関(IAEA)の査察強化、中東問題など、3週間たっても隔たりが埋まらない課題をめぐる駆け引きが予想される。

 議長は25、26日の議論を踏まえて、第2次案を提示する構えだ。

(2010年5月27日朝刊掲載)

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