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田母神氏今年も8月6日に講演 広島

■記者 増田咲子

 前航空幕僚長の田母神俊雄氏が原爆の日の8月6日、広島市中区で「ヒロシマの平和を疑う」と題して講演する。昨年に続き2回目。広島市の秋葉忠利市長は3日、記者会見で、言論の自由はあると前置きしつつ「被爆者の今も続く痛みを尊重しなくてはいけない」と訴えた。

 主催団体の一つの日本会議広島によると、田母神氏は「核廃絶と平和の間に潜む溝」「核拡散防止条約(NPT)再検討会議の成果と限界」などについて話すという。田母神氏は昨年も同日に中区で講演。「3度目の核攻撃を受けないため(日本は)核武装すべきだ」と持論を語った。

 広島県被団協の坪井直理事長(85)は「言論の自由は否定しないが、核兵器によって亡くなった人を慰霊する日にやるのは反対。時期の変更をしてほしい」と求める。

 日本会議広島は「慰霊の気持ちを持ちつつ平和と安全を考えるのにふさわしい日であり、場所でもある」としている。講演は午後6時からリーガロイヤルホテル広島で。2千円。日本会議広島Tel082(831)6205。

(2010年6月4日朝刊掲載)

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