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故井上ひさしさんの言葉や歌詞を書に 五日市高生

■記者 林淳一郎

 広島市佐伯区、五日市高書道部の5人が、4月に亡くなった劇作家井上ひさしさんが生前よく語った平和に関する言葉を書にしたためている。市民有志が9日に中区で開く井上さん原作の原爆映画「父と暮せば」の上映会会場で掲げる。

 思い思いの書体で書いているのは「起こったことを忘れてはいけない 忘れたふりは なおいけない」など、五つの言葉や歌詞。最大で縦約1メートル、横約2メートルの和紙に黒や青などの墨で書いている。

 同高書道部は昨年8月に愛媛県であった全国大会「書道パフォーマンス甲子園」で優勝した実力派。3年丸岡鮎奈部長(17)は「平和が大事と感じてもらえるよう気持ちを込めている」と話す。

 映画は、被爆後の広島に生き残った罪悪感に悩む女性が主人公。昨年6月、井上さんを招いて広島で講演会をした児童文学者三浦精子さん(73)=中区=ら6人が企画した。中区大手町5丁目のサロンシネマで午前10時半、午後7時の2回上映する。一般千円、学生500円。広島共同センターTel082(245)2501。

(2010年6月6日朝刊掲載)

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