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核廃絶「米国人も理解」 紙芝居NY上演 報告 中区

■記者 馬上稔子

 呉市の講釈師緩急車雲助(本名久保浩之)さん(78)が10日、広島市中区の市民団体事務所で、核拡散防止条約(NPT)再検討会議があった米ニューヨークを訪れ、原爆投下のむごたらしさを訴える紙芝居を上演した活動を報告した。

 渡米費用を集めた支援者たち約30人が集まった。緩急車さんは4月30日~5月5日、国連ビル近くの公園など3カ所で自作の紙芝居「蟻(あり)の祟(たた)り」を披露した手応えを語った。

 被爆者のかさぶたを食べたアリにかまれた原爆製造関係者たちが、発疹(ほっしん)に苦しむ筋立て。当初は米国人からの反発を懸念したが、観客には握手を求められた。上演の様子を収めた動画は、インターネット上でも紹介されたという。

 緩急車さんは「核兵器廃絶への思いを理解してもらえた」と話していた。

(2010年6月」11日朝刊掲載)

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