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「黒い雨」地域 拡大示唆 広島の研究会が報告書

■記者 増田咲子

 被爆直後の広島に降った「黒い雨」について、広島「黒い雨」放射能研究会が専門家による報告書をまとめた。広島市や県は7月にも「大雨地域」として国が定める健康診断特例区域の拡大を要望する方針。その際に科学的根拠として提出する。

 広島大原爆放射線医科学研究所(原医研)の星正治教授や京都大原子炉実験所(大阪府)の今中哲二助教ら約20人が執筆した。

 市の呼び掛けで2008年2月から2年間開いた黒い雨に関する検討会で公表された内容が柱。黒い雨に由来するとみられる放射性物質の特例区域外での発見など、エリアの拡大を示唆する内容になっている。

 A4判、137ページで650部印刷した。

(2010年6月16日朝刊掲載)

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