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北朝鮮被爆者健診を延期 「哨戒艦」影響で広島県医師会

■記者 増田咲子

 広島県医師会は15日の常任理事会で、9月に計画していた北朝鮮での被爆者健康診断を来年度に延期することを決めた。韓国哨戒艦沈没事件の後、日本政府からストップがかかったため。

 計画では、広島から北朝鮮に戻った人が多く住む沙里院市や平壌への専門医の派遣を予定。今月上旬になって日本政府から見合わせるよう要請があったという。

 県医師会は2009年11月にも、派遣を計画していたが北朝鮮の核実験の影響で延期になった経緯がある。北朝鮮在住の被爆者は、日朝間に国交がないため日本政府の在外被爆者援護策が及ばない。実現すれば、被爆地広島の医師による初めての本格的健診となる。

(2010年6月16日朝刊掲載)

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