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被爆アオギリ紙芝居 仏で披露 福山市立女短大生ら

■記者 赤江裕紀

 福山市立女子短大の講師、学生らが3月、平和記念公園(広島市中区)の被爆アオギリを題材にした紙芝居をフランスで公演する。アオギリが自らの被爆体験を語るオリジナルのストーリーを翻訳し、命と平和の大切さを伝える。

 フランスを訪れるのは同大保育科の大庭三枝講師(42)2年塚本佳子さん(20)北国恵莉花さん(20)卒業生の清川奈那子さん(21)の4人。3月2―11日の日程で、サン・シール市やトゥール市の保育園、小学校など5カ所に出向く。

 紙芝居は、清川さんらが昨年の卒業研究で製作した。アオギリが被爆の翌年に新芽を出し、人々を勇気づける物語。福山市内などでの公演が好評で、安川悦子学長の「外国で平和を訴えては」との提案で活動を広げる。大庭講師がフランス語に翻訳し、サン・シール市に一組寄贈する。

 公演では、江戸時代から福山に伝わる「二上(にあが)りおどり」をアレンジしたリズム遊びも披露する。清川さんは「言葉の壁は気持ちでカバーする。世界中の人が仲良くなればとの思いを広げたい」と意気込む。

 22日は福山市役所を訪問し、羽田皓市長の前で紙芝居を実演。羽田市長は「被爆者の思いがこもった作品。多くの子どもたちに伝えて」と声を掛けた。

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