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育て平和の心 韓国で原爆展 大邱の市民団体計画

■記者 林淳一郎

 韓国・大邱(テグ)広域市の市民団体「大邱KYC(韓国青年連合)」が、8月6~14日に現地で原爆展を計画している。日韓併合100年に合わせ「アジアの平和を考えよう」と企画。金潼烈(キムトンリョル)代表(42)が16日、広島市中区の韓国人原爆犠牲者慰霊碑を訪れ、成功へ決意を新たにした。

 金代表は14日に来日。韓国の原爆被害者を救援する市民の会の豊永恵三郎広島支部長(74)の案内で、中区の原爆資料館など3カ所を訪問し、被爆写真パネルや在韓被爆者の証言ビデオなどの貸し出しを要請した。

 大邱広域市は広島市の姉妹都市で、在韓被爆者の数が多いことで知られる。大邱KYCは2005、06年に、市内で原爆写真展を開いたことがあるが、屋内での本格的な原爆展は初めてとなる。「内容を深めたい」と、オーストラリア在住の被爆者森本順子さんの絵本「わたしのヒロシマ」を韓国語訳し、展示することも検討している。

 金代表は「在韓被爆者も高齢化している。若い世代が平和を築く意識をはぐくみたい」と意気込んでいる。

(2010年6月17日朝刊掲載)

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