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アフガン復興 広島に学ぶ カルザイ大統領 平和公園を訪問

■記者 明知隼二、桑島美帆

 アフガニスタンのハミド・カルザイ大統領が19日、広島市中区の平和記念公園を初めて訪れ、原爆被害の実態や被爆地の復興の歴史に触れた。

 大統領は原爆慰霊碑に花を手向けた後、原爆資料館を見学。壊滅した広島市街の模型や戦後の青空教室の写真を見ながら、前田耕一郎館長に「何人の子どもが犠牲になったのか」「復興にはどれくらい時間がかかったか」と熱心に問い掛けていた。

 被爆者の松島圭次郎さん(81)=佐伯区=とも交流。原爆放射線が今も被爆者の体と心を苦しめていると聞き「いかなる理由もこのような残虐行為を正当化できない。核兵器保有国の首脳は広島を訪れて実態を知るべきだ」と話していた。

 また南区のホテルでは湯崎英彦広島県知事と懇談した。広島の復興の歴史や、原爆の悲惨さを次世代に伝える平和教育などについて質問していた。

 大統領は日本政府の招きで16日に来日。20日、帰国の途につく。

(2010年6月20日朝刊掲載)

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