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核兵器廃絶シンポ 広島で開催 国内外で運動高まる 市民団体代表ら訴え

■記者 松本大典

 核兵器廃絶運動の方向性を探るシンポジウムが11日、広島市中区の原爆資料館東館であった。市民団体の代表者ら3人が、国内外で運動の機運が高まっていると報告。ヒロシマの訴えを強めようと呼び掛けた。

 「核兵器廃絶をめざすヒロシマの会」が主催し、市民ら約60人が参加した。佐賀大の豊島耕一教授は、英国スコットランドの戦略核施設前で昨秋まで1年間繰り広げられた反核運動「ファスレーン365」に参加した経験を報告。国境を超えて市民が集った運動の手応えを強調し、「座り込みなど非暴力の直接行動をもっとやるべきだ」と述べた。

 特定非営利活動法人(NPO法人)「ピースデポ」の湯浅一郎代表、広島平和文化センターのスティーブン・リーパー理事長は、2010年の核拡散防止条約(NPT)再検討会議に向けた運動の在り方を提言。リーパー理事長は平和市長会議の戦略を紹介し、「核兵器廃絶の実現へ最後のチャンス。これを逃せば、核は使われる」と危機感を示した。

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