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被爆ピアノの音 母校にしみる

■記者 新田葉子

 被爆ピアノの音色を聞き、被爆死したその持ち主河本明子さんに思いをはせる平和講座が6日、広島市東区の広島女学院大であった。在学中、学徒動員先だった現在の中区幟町で被爆。翌日に19歳で亡くなった河本さんの日記も紹介し、学生たち約600人が聞き入った。

 学生がベートーベンの「月光」や童謡メドレーなど3曲を演奏。校歌も奏で、全員で歌った。

 ピアノは自宅があった現在の西区三滝本町で被爆。河本さんの母親と親交のあった日本語教師二口(ふたくち)とみゑさん(61)=佐伯区=が講演し、河本さんの被爆状況や、本体にガラスが刺さったピアノを5年前に譲り受けた経緯などを説明した。「明子さんは卒業前に亡くなったが、65年ぶりに同窓会に来たと喜んでいると思う」と感激していた。

(2010年7月7日朝刊掲載)

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