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松江の16施設 放射線防護へ 原発事故備え島根県

 島根県は7日、中国電力島根原子力発電所(松江市鹿島町)の事故に備え、本年度に改修エリアを広げる高齢者・障害者施設の放射線防護工事を、原発10キロ圏にある同市の16施設で実施することを明らかにした。今夏をめどに着工する。

 この日、16施設の担当者34人を事故時の対策拠点とするオフサイトセンターに招き、工事概要を説明した。同センターは先行して3月下旬に工事を終えており、県の担当者が、新設した放射性物質の除去装置や送風配管、除染スペースを案内した。今後、1施設につき2億円を上限に国の交付金を配分する。

 原発から約7キロの障害者支援施設シリウス苑の吉川智津緒苑長は「建物全部の改修は費用的に無理なので入所者が集まりやすい場所を見極めたい」と話していた。県は昨年度、同センターと出雲市の代替拠点とともに、自力での避難が難しい要援護者が長時間待機できるよう原発5キロ圏の4施設を改修した。

(2014年4月8日朝刊掲載)

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