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核軍縮の動向 中高生学ぶ 広島

 NPDI外相会合の広島開催を控え、中高生が核軍縮をめぐる最近の状況について学んだ。広島市中区の市まちづくり市民交流プラザでスティーブン・リーパー前広島平和文化センター理事長の講演に耳を傾けた。

 NPO法人ANT-Hiroshima(渡部朋子理事長)が核問題に関する知識を増やしてもらおうと開催。平和をテーマに取材・活動している中国新聞ジュニアライターや、「1万人署名活動」を行っている高校生ら20人余りが参加した。それぞれ、NPDI外相会合に合わせて市民団体が主催する関連行事や、各国外相と市民との意見交換会に出席する。

 リーパー氏は「核兵器の非人道性」を切り口にした核兵器廃絶の訴えがかつてない盛り上がりを見せていると説明。日本の対応については「国際法による核兵器禁止に賛同すべきだ。被爆国から条約交渉を呼び掛ければ、世界的なインパクトを与える」と話した。

 核兵器が使われたら地球環境にどれだけの被害が及ぶかをシミュレーションする「核の冬」の研究といった最近の動向も紹介。「若い人が核廃絶へ声を上げてほしい。黙っていては大変なことになる」と訴えた。

 ジュニアライターの高校1年、上原あゆみさん(15)は「原爆を落とされた日本が核兵器の禁止に賛成していないとは知らなかった。核をめぐる複雑な問題についてもっと考えていきたい」と話していた。(金崎由美)

(2014年4月7日朝刊掲載)

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