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NPDI 若者の決意 ドイツ16歳「オバマ大統領訪問を」 カナダ17歳「私たちの役割再認識」

 軍縮・不拡散イニシアチブ(NPDI)に参加する7カ国の高校生たちが12日、核兵器のない世界の実現をテーマに、広島市中区で意見交換した。NPDI外相会合に合わせた外務省主催の「ユース非核交流プログラム」の一環。若者の視点で活発に議論し、平和に向けた貢献を誓い合った。(松本恭治、明知隼二)

 参加者10人と、広島市内の高校生7人が出席。広島市立大広島平和研究所の水本和実副所長(57)が進行役を務めた。3グループに分かれた討議では、2グループで、オバマ米大統領の広島訪問を求める声が上がった。

 ドイツから参加したエリナ・ラズウィルさん(16)は、この日見学した原爆資料館に触れ「聞くのと実際に見るのでは全く違う。オバマ大統領は来るべきだ」と強調した。

 教育の重要性を指摘する意見も。「若い世代をターゲットに、核兵器の非人道性に関する特別プログラムを作っては」「広島で実践している平和教育を世界に広める」などのアイデアが出た。核兵器廃絶に向けた機運を高める手段として、動画投稿サイト「ユーチューブ」を活用する提案もあった。

 参加者はこの日、被爆者の体験も聞き、2日間のプログラムを終えた。カナダのブルック・サドラーさん(17)は「被爆者が高齢化する中、若い世代の役割の重要性を再認識した」。県立広島高3年松岡朱音さん(17)=呉市=は「核兵器廃絶に向け、国や人種を超えて一緒に活動できると感じた」と話した。

(2014年4月13日朝刊掲載)

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