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最多67ヵ国大使ら出席 8・6式典概要 核保有の仏 初参列

■記者 金崎由美

 広島市は20日、被爆65年となる8月6日の原爆死没者慰霊式・平和祈念式(平和記念式典)の概要を発表した。昨年より8カ国多い過去最多の67カ国から大使らが出席を予定する。国連の潘基文(バンキムン)事務総長、国際原子力機関(IAEA)の天野之弥事務局長も参列の意向を示している。

 市は国内に大使が駐在する149カ国に出席を要請した。核兵器を保有する5大国では、フランスの公使が初めて参列し、ロシアは11年連続の出席の見込み。中国は欠席し、米国と英国からは回答がないという。国内は菅直人首相と長妻昭厚労相、岡田克也外相が出席の方向で調整している。41都道府県から遺族代表が出席する。

 式典は例年通り、中区の平和記念公園で午前8時から45分間。

 原爆投下時刻の8時15分、遺族代表の自営業石川典宏さん(31)=西区=と子ども代表の可部小6年椎木咲来さん(12)=安佐北区=が平和の鐘をつき、黙とうする。秋葉忠利市長の平和宣言に続き、古田台小6年横林和宏君(11)=西区=と袋町小6年高松樹南さん(11)=中区=が平和への誓いを読み上げる。

 市役所であった記者会見で椎木さんは「原爆で亡くなった人、これから生まれてくる人たちに平和への願いが伝わるように鐘をつきたい」と話していた。

 会場には、高齢の被爆者や遺族に配慮し、暑さをしのぐためのテント席を昨年から1300増やし5700席用意する。

(2010年7月21日朝刊掲載)

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