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原爆投下を命じた地 独ポツダムに慰霊碑 ヒロシマ広場で25日式典

■記者 林淳一郎

 第2次世界大戦中、トルーマン米大統領(当時)が滞在し、広島への原爆投下を命じたドイツ・ポツダム市で25日、原爆犠牲者を悼む石碑の落成式がある。同市では65年前、日本の降伏条件などを米国や英国が協議していた。25日は大統領が命令した日に当たる。

 石碑は、大統領が滞在した邸宅前のヒロシマ広場に設置する。横幅約9メートル、重さ36トンの自然石。その前に広島、長崎の被爆石2個を埋め込んだ石盤(縦1.8メートル、横2.9メートル)を据え付け、日本語、ドイツ語、英語で「核兵器のない世界を願って」などの碑文を刻む。

 落成式は、ポツダム市と地元の市民団体「ポツダム・ヒロシマ広場をつくる会」主催。広島からは6月末に市民らが寄せた約72万円を送った元衆院議員金子哲夫さん(62)たち2人が出席する。式後には、原爆ドームなどを描いた灯籠(とうろう)約10個を近くの湖に浮かべる。

(2010年7月22日朝刊掲載)

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