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「黒い雨」地域 国に拡大要望 広島の住民団体

 広島市安佐南区の住民団体「上安・相田地区黒い雨の会」(約220人)が17日、田村憲久厚生労働相と面会し、原爆で降った「黒い雨」被害の指定地域の拡大などを要望した。

 清木紀雄会長(73)たちメンバー5人が厚労省を訪問。小雨地域とされている上安・相田地区を含めて黒い雨が降った地域全域を国の援護対象とするよう求める要望書を田村厚労相に手渡し、非公開で懇談した。

 懇談後、清木会長は「大臣に問題意識を持ってもらった。がんなどの病気に苦しむ高齢者は多く、早急に動いてほしい」と訴えた。清木会長たちが指定地域の線引きの問題点を指摘すると、田村厚労相は「(経緯などを含めて)よく調べてみたい」と応じたという。

 「黒い雨」被害の指定地域見直しでは、国は2012年、広島市などが求めた約6倍の拡大を「科学的、合理的に難しい」と見送っている。不安解消策として、指定地域外の住民を対象に健康の悩みを聞く無料相談を昨年から始めた。

(2014年4月18日朝刊掲載)

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