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医師の視点で被曝考える 広島市中区で市民講座

 市民公開講座「医師からみた広島、そして福島」が17日、広島市中区の広島国際会議場であった=写真。原爆や原発事故による放射線被害について医師2人が講演し、約70人が参加した。

 被爆者医療に詳しい福島生協病院(西区)前院長の斎藤紀医師は、広島原爆の投下1週間後に入市した人の白血病の発症率は、一般国民と比べて高いことをデータで紹介。残留放射線の影響が考えられるとし、「原爆症認定は、残留放射線の影響を踏まえて基準を緩和すべきだ」と訴えた。

 岐阜環境医学研究所(岐阜市)の松井英介所長は、福島第1原発事故に関連し「低線量内部被曝(ひばく)のリスクを過小評価すべきでない」と指摘した。

 講座は、京都市であった世界気管支学会議などの一環で開かれた。(馬場洋太)

(2014年4月18日朝刊掲載)

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