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非核への思い 被爆地で撮影 豪のNGOがCM

■記者 林淳一郎

 オーストラリアに本部を置く非政府組織(NGO)核兵器廃絶国際キャンペーンが8月6日に同国で流すテレビコマーシャルの撮影が23日、広島市中区の平和記念公園であった。「核なき世界」への願いを共有する市内の子どもや被爆者が協力した。

 現地の制作会社のクルー6人が来日。原爆の子の像前などで、中区の中島小と舟入高の児童・生徒、被爆者の計36人に1人ずつマイクを向けた。子どもたちは英語や日本語で「お願い、米国のみなさん」「核のない世界を」などと訴えかけていた。

 撮影を終えた中島小5年浅原周平君(11)は「核兵器を使わないで、なくしてとの願いを込めた」。東区の被爆者田中稔子さん(71)は「原爆犠牲者の思いが世界に届き、大きな声になれば」と話していた。

 収録した声と映像をつなぎ、1分間のコマーシャルを制作。8月6日に複数回、テレビ放映する。撮影には、市民団体「核兵器廃絶をめざすヒロシマの会」などが協力した。

(2010年7月24日朝刊掲載)

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