×

ニュース

宍道断層を追加調査 島根原発再稼働 審査長期化も

 中国電力は21日、島根原子力発電所(松江市鹿島町)の南約2・5キロにある宍道断層を追加調査する方針を明らかにした。2号機再稼働の前提となる原子力規制委員会の審査会合で、断層の総延長を裏付けるデータの提示を求められたため。規制委の指摘を受け、原発周辺海域の三つの活断層も追加調査する方針で審査が長期化する可能性もある。

 中電の宍道断層の調査は2009年10~12月以来。断層の東と西の端をチェックする計画だが、着手の時期や手法は未定。2、3カ月間の調査を見込む。

 島根原発30キロ圏の島根、鳥取県と両県6市の防災担当者たちに規制委の審査状況を説明する会合をこの日松江市で開き、報告した。  原発周辺の活断層は、耐震性評価に使う基準地震動の策定に影響するため、規制委が慎重に審査を進めている。中電島根原子力本部の長谷川千晃副本部長は終了後「審査の中でも一番大切な所。真摯(しんし)に対応したい」と述べた。

 宍道断層は1998年8月、中電が延長8キロを確認したと発表。04年4月に10キロ、08年3月に22キロへと延長を訂正しており、一部の専門家や市民団体からも追加調査を求める声が上がっていた。(樋口浩二)

(2014年4月22日朝刊掲載)

年別アーカイブ